耐震偽装マンションの捜査

耐震偽装マンション問題の捜査が少しだけ進展したようだ。ただ、偽装そのものの立件ではなく、粉飾決算などにかこつけた逮捕になるようだ。

この事件は、*違法性を知りつつ* 設計/施工/販売をしたのかどうかを追求しようとしても無理があるし無駄だと思う。「偽装設計をしたのはあくまで姉歯だ」と木村建設とヒューザは言い張るだろう。法律を犯したのはあくまで姉歯であって、自分たちも騙されたのだ、と。


論点は、関係者が違法性を知っていたのかどうかではなく、安全対策を *積極的に* 施そうとしたかどうか、なのではないかと思う。マンションなどという公共性の極めて高い建造物を建てる際、法律ギリギリ最低限の安全性を議論するだけでは不足していると思う。「安くしろとは言ったが、法律を犯していいとは言っていない」というように程度の低い、道徳観の薄い観点でしか物の言えないような法人は排除していくように社会全体が圧力を掛けていくべきだろう。そういう今後の潮流を作るためにも、他の会社よりも安全な物を積極的に提供するよう設計/施工/販売したのかをこの事件において追求すべきだと思うがどうだろう?