映画『ダ・ビンチ コード』に対するカトリックの反応はおかしい

「ダ・ヴィンチ・コード」の上映、アジア各地で波紋 という記事によると、映画『ダ・ビンチ コード』の内容にキリスト教の教義と異なる部分があり、この映画の上映を取りやめるよう圧力を掛けているらしい。


こういう反応は非常に嫌いだ。
私は宗教そのものを否定するつもりは毛頭無い(実際仏教には非常に興味がある)。何が許せないかというと、個人の思想信条の自由が有ってこそ成立する宗教なのに、その団体自体が自由を制限しようという動きに出ることだ。
「この映画のこれこれの部分は教義と異なるので注意しなさい」と信者に対して発言するだけで充分ではないか。映画の上映まで止める理由など何もないし、それは極めて暴力的な反応だ。


言論の自由を阻害するような動きに出ると自分たちの首を絞める結果になる事に彼らは早く気付くべきだろう。もっとも、スペイン人カトリック教団が16世紀にフィリピンで行ったような異教徒迫害の歴史を見ると、結局彼らの本質は「排他主義」にあるのかもしれない。このような実態を天国のジーザスが見ればそれこそ悲しむのではないのか? 「汝、隣人を愛せよ」は過去のことなのか。


ちょっと訂正
映画の取りやめを求めているのはマニラ市議会であって、教会は、「惑わされないように」との声明を発表しただけのようだ。この動きを見ると、宗教側の反応は正常であって政治側の動きが暴力的であるのか。